はり師・きゅう師の年収・資格・国家試験などについて
はり師・きゅう師は独立開業という定年のない働き方ができる資格です。指先の微妙な感覚で勝負する職人的な仕事なので、70歳を過ぎても成長し続けることが可能です。そのためには、専門分野をもち、他の鍼灸院と差別化していくことが必要になります。
鍼灸治療の対象は肩こりや腰痛のみならず、アトピー、婦人科系の悩み、心の病気など幅広く、経験を重ねながら専門性を高めていくことをおすすめします。
| 主催団体 | 公益財団法人 東洋療法研修試験財団 |
|---|---|
| 受験資格 | 大学入学資格があり、指定の学校や養成施設で3年以上、必要な知識や技能を修得した者など |
| 取得期間の目安 | 3年〜 |
特徴・ポイント
- 国家資格を取得し、手に職をつける！
- 技術を修得すれば、鍼灸院を開き独立開業も可能！
- 伝統的な東洋医学の技術で人を健康にする！
はり師・きゅう師ってどんな資格？
はり師は、細い金属の鍼（はり）を用いて体のツボを刺激し、自然治癒力を高める治療法です。きゅう（灸）は、もぐさを体の表面において燃やし、熱刺激により治療します。ともに東洋医学に基づく伝統的な治療法で、仕事にするには国家資格が必要です。
資格取得のための勉強の方法は？
はり師・きゅう師ともに国家試験の受験資格を得るには、国が指定する専門学校などで3年以上、必要な知識と技術を学ぶことが必須条件になっています。専門学校は昼間部のほか、夜間部をもつ学校も多く、働きながら学ぶことができます。
はり師・きゅう師の稼ぎやすさは？
働く場は鍼灸院のほか、接骨院、病院の整形外科やリハビリテーション部門、介護・福祉施設などがあります。スポーツ選手のトレーナーとして活躍する人も増えています。経験を積んで技術に磨きをかけ、独立して自分の治療院を開業する人が多いです。
はり師・きゅう師として働いている人の口コミ
小売店に勤務しながら国家資格を取得しました！
はり師・きゅう師の国家資格は社会人経験者が多いのが特徴です。私も大学卒業後、就職先で働きながら鍼灸専門学校で学んでいましたが、片手間ではできないと感じ、1年後に会社を退職し、鍼灸院のアシスタントとして働きながら学校に通いました。
国家資格を取得後は複数の鍼灸院で働いて経験を積んだ後、職場の同僚と共同で独立し鍼灸院を開きました。自分の鍼灸院を開き、長く続けるには専門分野をもつ必要があると感じ、不妊や不育症のための鍼灸を専門にしています。「子供がほしい」と悩む人に向かい合い、鍼灸の技術と丁寧なカウンセリングでサポートしています。口コミで評判が広がり、県外や海外から来てくださる方もいらっしゃいます。
独立開業して6年目ですが、「子供が生まれた」という知らせを聞く喜びは何物にも代えがたいものです。不妊治療は長期間にわたってしまうケースもあり、患者さんの心身を堂ケアしていくかが重要になります。学会などで現況を続け専門性を高める努力は欠かせません。
スポーツトレーナーとしても活躍できます！
国家資格を取得後、鍼灸院やプロのサッカーチームで経験を積み、その後地元で鍼灸院を開業しました。今は、鍼灸院で勤務する傍ら、サッカーのトレーナーも務めています。鍼灸を取り入れることで回復のスピードも速まっています。不調が改善した選手の笑顔をみるのがとてもうれしいです。
はり師・きゅう師について学べるスクール
関東鍼灸専門学校
はり・きゅう科 昼間部
【期間】4月入学 3年 週5回（第1週は6日） 90分×2時限
【日時】火〜土および第一月曜 13：00-16：10
【費用】入学金：50万円、受講料・授業料：84万円、その他：27万円（施設費・実習費他）
※初年度納入金。授業料は4回分納
※国の教育ローンや日本学生支援機構の奨学金が利用可能。
コース内容
医学に関して全くの初心者でも安心して学んでいけるように、基礎の基礎から段階を踏んで学習します。その後、基礎から応用に展開し、国家試験対策はもちろん、卒業後の臨床をイメージした実践的な授業へとつながっていきます。
ポイント
東洋医学と共に、西洋医学の基礎知識もしっかり学べ、多彩な分野で活躍する土台となる幅広い知識を修得できます。さらに「鍼灸治療の本道は東洋哲学に基づく」との考えから、東洋哲学（東洋的な考え方）をベースにしたカリキュラムを構築しています。患者の体全体を一つと考え、そのバランスを整える「東洋哲学に基づいた鍼灸治療」を身につけることは、卒業後も自ら学び、技術を向上させるための土台になります。
卒業生は鍼灸院やスポーツのプロチーム、整形外科など首都圏を中心に全国各地で活躍しています。就職、鍼灸院開業など個々に応じたサポートを実施し、希望の進路へ進む人がたくさんいます。就職・卒業後も技術相談や開業相談、勉強会、交流会といった多彩な支援が卒業後何年経っても受けられるも魅力です。鍼灸師として生涯にわたってのサポートがあります。