中小企業診断士の難易度や合格率、独学での資格取得について
中小企業診断士は、比較的規模の小さい企業の経営に対して
コンサルティング業務を行うための能力を問う試験です。
中小企業診断士の資格がないと経営コンサルティングの仕事ができないというわけではありませんので、
この点で弁護士や司法書士といった業務独占の資格試験とは異なります。
しかし、中小企業診断士の資格を取得しているかどうかは
経営コンサルタントとしての能力を判断する上での参考にされることは間違いありません。
簡単にいうとあなたの名刺に「中小企業診断士」と書いてあるかによって
お客さんからの信頼度が変わってくるということです。
中小企業診断士の資格を取得する人の就業先としては、
自分が所属している企業内部で経営幹部を目指す人や、
経営コンサタントとして独立するなどの形が考えられます。
行政書士や税理士といった別の資格の経験を活かして
専門性の高いコンサルタントと急いて活躍している人も多いです。
中小企業診断士の難易度や合格率、独学でも取得できる?
中小企業診断士の仕事では、顧客や自社の経営課題に対して
広い視野に立って解決策を考える能力が必要になるため、
資格試験でも経済や法律、財務についての幅広い知識が問われます。
中小企業診断士の平成28年度の合格率は19.2%となっており、
およそ5人に1人が合格できる試験といえます(2次試験の最終合格者)
このように見ると難易度はそれほど高くないのかな?と思われる方も多いかもしれませんが、
中小企業診断士は公認会計士や税理士といった難関資格の受験者が
力試しのために受験している割合が一定程度いますので、
そういう優秀な人たちの間に入って競争しているのだということは認識しておく必要があります。
中小企業診断士の資格取得講座では、
大手の資格スクールなどでは1年〜2年かけてしっかりと講義を行うところが多いです。
費用は30万円〜40万円程度が相場です。
独学で合格を目指す人も、数年間はみっちりと勉強する必要があるものと考えておきましょう。
中小企業診断士の年収や就職、転職について
中小企業診断士は、弁護士や司法書士といった業務独占の資格ではありません。
そのため、法律上中小企業診断士の資格を取得しないとできない仕事があるとうわけではないものの、
経営コンサルタントとして活動していく上で実力を証明するための武器になることは間違いありません。
中小企業診断士は資格をいかして
経営コンサルタントとして独立まで目指すかどうかによって年収が大きく変わってきます。
独立開業している経営コンサルタントの中には数千万円単位で年収を稼ぐ人もいる中で、
顧客から信頼されなければ廃業に追い込まれてしまうようなケースもあるでしょう。
また、企業内部での昇進や経営幹部レベルでの転職などにおいて
中小企業診断士は重要なキャリアパスとなる可能性があります。
中小企業診断士の取得後は必ずしも独立だけを選択肢と考える必要はありません。
中小企業診断士の高い視野に立った経営知識を求める企業は少なくありませんので、
年収アップを目指して転職を目指しているという方も
中小企業診断士の資格を取得するメリットは大きいと言えます。
中小企業診断士の資格取得は、こんな人におすすめ
中小企業診断士は、企業の経営や組織の運営について関心が深く、
より高い視点でビジネスを理解したいと考えている人におすすめの資格です。
経営やビジネスについて学ぶことが好きで、
学んだ知識を使ってキャリアアップや年収アップにつなげていきたいと考えている方は、
中小企業診断士の資格取得を選択肢に入れてみると良いでしょう。
経営やビジネスについての知識を深めるのに役立つだけではなく、
実際の仕事に応用でき、転職にも有利に働くという役に立ってくれるのは間違いありません。
一方で、中小企業診断士の試験は難易度が高く、
生半可な気持ちでは合格することは難しいということを知っておく必要があります。
特に、仕事をしながらの資格取得を目指す方の場合は、
独学での合格は非常に難しいというのが実際のところです。
試験に挑戦することを決めたのであれば、数年間は本腰を入れて学習することを覚悟して、
しっかりとした試験対策をするようにしましょう。