知的財産管理技能士の難易度や合格率、稼げる年収は?

知的財産管理技能士の難易度や合格率、年収、稼げる資格?

 

知的財産管理技能士は、知的財産保護のニーズの高まりに応じて
2008年からスタートした資格試験(国家資格)です。

 

インターネットの普及によりコンテンツビジネスの重要性が拡大するに伴い、
知的財産保護の重要性が高まっています。

 

このことは以下の2分野で知的財産管理技能士に対する
ニーズを後押しするものと菅挙げられます。

 

 

第一にコンテンツ制作を行った人の権利を守るための活動分野です。
例えば、ある人が製作したイラストや写真などの知的財産が、
誰かのブログやSNSで勝手に商用利用されていることが分かった場合には、
損害賠償や利用差し止めなどの法的措置を取る必要があります。

 

 

もう一つは事業規模の大きい企業側からのニーズです。

 

誰かのコンテンツを利用してさらに付加価値の高いサービス構築を考える企業にとって
コンテンツ制作者の権利を知らずに侵害してしまうリスクは未然に防ぐ必要があり、
知的財産管理技能士へのニーズは高まっていくものと考えられます。

 

 

 

 

知的財産管理技能士の難易度や合格率、独学でもいける?

 

知的財産管理技能士には1級〜3級まで難易度が設定されています。

 

1級のみ選択する試験の内容によって
1級特許専門業務、1級コンテンツ専門業務、1級ブランド専門業務の
3種類に分かれています。

 

 

合格率は3級で60%程度、2級で40%程度、1級で20%程度
(いずれも学科と実技の総合合格率)となっています。

 

3級と2級はそれほど難易度が高いというわけではありませんが、
1級になるとかなり難易度が上がる試験とみることができます。

 

大手資格スクールの講座では、
3級と2級をステップアップ方式で講座の内容に盛り込んでいるところが多いです。

 

まずは3級の内容から初めて基礎を固め、その後に2級の内容を学んで
試験は2級と3級を同時に受験するというパターンがモデルとなっています。

 

 

3級の講座回数は15回程度、2級の講座回数は30回程度の資格スクールが多いので、
1回の講座が1時間として予習復習を含めると
100時間程度の勉強時間を確保する必要が有るでしょう。

 

1級になると難易度はぐっと上がるため、
2級までの勉強内容を踏まえてさらに入念な準備が必要になります。

 

⇒知的財産管理技能士の準備を始める!

 

 

知的財産管理技能士の求人や年収について

 

知的財産管理技能士は国家資格ではありますが、
弁護士や司法書士のような業務独占の資格ではありませんので、
知的財産管理技能士の資格を取得すれば
それだけで独立して仕事を始められるというわけではありません。

 

 

しかし、近年では知的財産権に関する知識や
実務経験を持つ人へのニーズは高まっていることは間違いありません。

 

 

例えば、最近ではいわゆる「まとめサイト」の運営企業が
他人の知的財産を勝手に商用利用していたことが大きな問題となりました。

 

まとめサイトを運営する企業側に取っても知らず知らずのうちに
他人の知的財産権を侵害してしまうリスクを回避しなくては、
大きな訴訟問題に発展してしまう可能性があることが
社会的に認知されたニュースということができますね。

 

 

知的財産を扱う事業を行っている企業では、企業内部での昇進要件として
知的財産管理技能士が求められるケースは増えてくるでしょう。

 

また、今後は知的財産管理技能士の資格を活かして
コンサルタントとして独立する人なども増えてくると思われます。

 

 

知的財産管理技能士は、こんな人におすすめの資格

 

2017年以降、コンテンツビジネスを展開する企業にとって
法的リスク管理の重要性はより高まっていくと思われます。

 

 

知的財産管理技能士の資格保有者に対しては、
著作権や商標、特許に関する事務を扱う企業法務部など
リスク管理の部署からのニーズが高まっていくことが予想されますので、
こうした部署への転職活動を希望している人は
知的財産管理技能士に挑戦するメリットは大きいと言えるでしょう。

 

 

知的財産管理技能士は3級から1級まで試験が用意されています。
まずは3級試験に挑戦してみて、この職業分野でどのような実務知識や倫理が
求められているのかを理解するところから始めてみることをおすすめします。

 

 

さらに知的財産に関する知識を突き詰めていきたいと考える方は、
知的財産管理技能士1級の取得から、
さらに弁理士などの上位資格を目指すことも視野に入れてみましょう。